Tommyの愛したギター達

永遠のロックギター少年、Tommy Tommyとオールド・レスポール
日本のギター業界への貢献 カスタムメイドギターへのアプローチ
遥かなるギターの旅路

Produced by きのした


トミーとオールド・レスポール

レスポールスタンダード1959年型

トミーが実際にオールドレスポールを入手したのは、1973〜4年頃。
アメリカ西海岸へレスポール・ハンティングに出掛けたのでした。
この時期はまさにGARO全盛期にあたります。
当時の社会情勢、ギターに関する情報・環境に照合して考えると、その発想は異例な程早かったといえます。
その頃日本でギブソン・レスポールを使用していたのは、フラワー・トラベリン・バンドの石間秀機氏をはじめほんの数名、それも当時の現行品であった1970年頃のレスポールDXゴールドトップという状況下、アメリカへ行ってオールドの1959年型(58、59、60年製)レスポールSTDサンバーストを入手しよう、と考える事自体、その先見性と行動力は驚きに値します。

Tommyがアメリカで入手した1959年製レスポールSTD

状態良く、色、木目とも理想的な一本。
最も早く日本に入ってきたレスポール1959として、業界やオールドレスポール党によく知られている。
2〜3年前一般のオールドギターショップにお目見えし、Tommyファンの間に騒動を巻き起こした。
かくいう私の親友K氏も熱病に罹った一人。
うわ言のように「貯金も保険もぜ〜んぶ解約すると言っていたが、問い合わせした時には既に人手に渡っていた…
誰だ、買った奴(号泣)!!

Tommyの所有機だった
1958年製レスポールSTD
シリアルNo.は85511。
これは、後期ツイストのリードギタリスト、松浦善博氏へ譲られた当時の写真。

1994年製レスポールSTD1959年型レプリカ(複製)

ギター・ビルドアップ・スペース六絃(吉羽信之・松坂 学)製作

個人ビルダー製作のレプリカモデルの一例としてわたしめ、きのした所有のレプリカ。
材、塗料とも、本物と同じものを使用して製作してあります。完成当時は深く透明なチェリーレッドでしたが、5年で随分褪色しました。これも1958/1959年製の特徴です。1960年製から塗料の成分が変更となり、赤色の褪色現象はあまり顕著ではなくなりました。

渡米しLAのギターショップを回っても思うようなレスポールを見つけられなかった彼は、地元新聞の個人売買欄でサンディエゴ在住の売却希望者を発見、早速交渉を開始し、少々くたびれた1958年製を入手。
その持ち主と意気投合し、その後、新品状態に近い1959年製も手に入れます。
現在では新聞の個人欄で見つけるなど考えられませんが、当時では、まだアメリカでも現在ほどオールドギター市場も確立されておらず、まだこういう幸運がころがっていたのでしょう。
この方法は、オールドギター業界でのギターハンティングの基本といえます。
とはいえ、当時と現在の貨幣価値を照合しても、決して安価な買物ではなかったとのこと。

このレスポールSTD1959年型は実際に弾いてみると、低い音量ではシャランと鈴の鳴るかような、抜けのいい、和音感の豊潤なコード、真空管アンプをオーバードライブさせた時は輪郭の際立ちと甘い粘りが同居したソロを繰り出す、素晴らしいものです。
このギターでなければ出ない、独自のサウンドを持っています。まさに「魔性のトーン」!

こうして、本来は自己のサウンドの追求から始まったオールドレスポール捜しから、
図らずもトミーは日本のヴィンテージギター市場の先駆者ともなったのです。
もしもトミーがそのバイタリティで音の探求をしていなかったら、現在の日本において、ここまでオールドレスポールの地位と人気が確保される事はなかったかも知れません。
私も1954年製レスポールSTD(1959年型に改造)を所有していますが、これですら、間接的にはトミーからの恩恵と言えると思います。

1960年製レスポールSTD

「Player」誌1980年別冊「The Les Paul」の裏表紙を飾った一本。これはオールドギター市場で、ギターの状態を示す言葉で「新品状態」を示す「Brand New」だったそう。今なら市場相場1000万円クラスと思われます。褪色なし、金属パーツの曇りなし、交換した部品なし!

レスポールカスタム1968年製

1971年製限定生産のレスポールカスタムを所有していた日高兄弟、ある時(MAMA DOOの頃)1968年製のレスポールカスタムを試奏し、そのサウンドと作りの良さに驚き、購入します。
1971年製と比較してみると、ネックのジョイント方法やトップのカーブ、材料の質、部品などかなりの部分に違いがあり、1968年製は殆どの部分が1950年代のSTDモデルに極めて近い構造をしており、実に丁寧に製作されたことがわかりました。
トミーはこのギターを「こいつがあれば、他にはなにもいらないね。」
という程、大変に気に入り、GODZILLAで4回のライブのうち3回はメインギターとして使用、そのサウンドはバンドメイトだった鈴木 匠氏の記憶にも長く残り、後年わざわざ同モデルを入手するまでのものでした(現在は私が所有しています)。
また、その全てのライヴを観た私の友人も、「あのサウンドは一生忘れない。」という程印象的なものだったと証言しています。

このギターは「Player」誌別冊「The Les Paul」にも写真が掲載されています。

1年間でたった433本(1959年型STD各年の生産数とほぼ同数)しか製作されなかったこのモデルは、音のニュアンスも50年代のレスポールに極めて近いギターであり、再生産レスポールの中でも高いプライオリティを得、現在の市場相場では最高額80万円程度まで上がっていますが、これもトミーの鑑定眼の鋭さと耳の良さが光る逸話と言えますね。
現在ではその当時の弦を張ったまま、義之さんの手許で大切に保管されています。
義之さんにとっても、兄弟2人で選んだ大切な思い出のギターなのだそうです。

1968年製レスポールCUSTOM
Tommy最後のお気に入りだった、総製作本数わずか433本のうちの一本。
2ピースのハード・メイプル・トップ(オリジナルはマホガニーだが)、1ピースのホンジュラス・マホガニー・バック&ネック、ネック接合方法、トップのカーブ、ブリッジやテールピース、コンデンサー等、50年代レスポールの美点を引き継いでいる再生産レスポール初年のもの。クオリティは非常に高い。
翌年には既に変更が入る。製造原価が割高?
現在は、実弟・義之氏の手許に保管されている。
1958年製レスポールCUSTOM3ピックアップ
この1958年製カスタムは、実弟・義之氏所有のものです。
全く改造されていないフル・オリジナル。
良い状態を保っており、ピックアップも未開封の3P.A.F.です。
ボディはホンジュラス・マホガニー1枚板で出来ています。
非常に軽量で、まとまった、良い鳴りのギターです。

1968年製レスポールCUSTOM
元GOZILLAの鈴木 匠氏がTommyの思い出に入手した一本。
フレットのあまりの低さに売却、現在は、私、きのしたがメインギターとして使用している。
フレットは打ち替え。
シリアルNo.がないため、太いネックを削り直して再塗装した可能性がある。
もしオリジナルだとしたら、1966〜1967年頃試作された、レアものかも知れない。
        

next→←back

GARO FAN page